羊の糸紡ぎ
原稿三昧とフルートと病院漫才でたまに家族孝行。最近はNey Matogrossoへの愛の日々(笑)。
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こんぴら歌舞伎に行って来たよ!
こんぴら歌舞伎、千秋楽がもう終わりましたね。
はふ、これでやっと記事にできるわ(自分の怠慢のくせに)。


感激しちゃって感動しちゃって、帰りは顔が真っ赤で頭まで痛かった女のサイトへようこそ。
分かりやすいですねー、自分。こういう人間は、観劇に向いてるのか向いてないのか…。


金丸座。
16日の金丸座です。日本最古の芝居小屋です。この日はあいにくの雨。パパンが入り口近くまで車で送ってくれたので、傘なんていらないだろうと思っていたら、買い物(歌舞伎グッズ)してる間に、長蛇の列が!!
これではいけないと、ママンと二人で慌てて並びに行きました。しかし雨はどんどん強く…。ママンに傘を差し掛けてくれているおばちゃんの傘のしずくが、私の頭にどんどんかかる…(笑)。
見ると、貸し傘をやってるみたいだったので、急いで借りに行きました。先方も見かねていたのでしょう(私、女子の中で図体でかいから)、慌てて傘を差し掛けてくださる始末。ああ、行き届いてるなあ。って、傘さして言えよ。


2時半開場、3時からの公演だったのですが、雨のため早く入れてもらうことができました。
場内は撮影禁止だったので、写真の写真で中の様子をお知らせします。
写真の写真。
真ん中に見えているのが、いわゆる枡席です。一枡5人がけ。私ははの6番でした。ほぼ真ん真ん中。
これ、どうやって移動するかというと、真ん中(ちょうど私の席の前)に、幅20センチほどの渡し板があって、それを平均台のように歩いて移動するのです。目の前の人の往来はともかく、自分の往来に往生しました。なにせ私、主治医から自転車も禁止されているほど。平衡感覚には自慢できるほど自信がありません。
ですが、靴を履いていなかったせいで、どうにか渡ることができました。見知らぬおじいちゃんなんて、見事に大ごけしましたものね。でーんって板から落ちて。大丈夫そうでしたが、かなりはらはらさせられましたよ。


さて、開演です!!
一幕目は『戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)』です。
江戸(吾妻の与四郎:中村錦之助さん)と大阪(浪花の次郎作:中村歌六さん)二人の駕かきが、踊りなどを交えて大阪の新町、京の島原、江戸の吉原といった、郭の様子を表していきます。禿(かむろ)のたより(日替わり。この日は中村隼人さんでした)が現れることで、舞台はよりいっそう華やかになります。
ところでこの禿役、女形の方にしては背が高いなあ、なんて思っていたら、そうじゃなかったんです。女形を普段やらない方が演じていらっしゃったのですが、それはもう可愛くて色っぽくて。ずっと中腰で演じていらっしゃったのですが、あれは内股と腰に来る…と、秘かに思っておりました(苦笑)。
こうね、舞台との距離があまりに近いもので、役者さんと目が合いそうな気になるのですよ。
次郎作が話している間、与四郎は真正面を向いているのですが、「きれいな人だなー」なんて思って見とれていたら、なんか目が合うような気に。慌てて目を伏せる→舞台に戻る→また目が合いそうになる、のエンドレスでした。こんなバカは私一人の妄想だろうと思っていたら、ママンも同じ思いをしたらしく、これはこの舞台独特の雰囲気のようですね。
パンフレットによると、女形の中村芝雀さんが、以前お客様に着物の裾が触れてしまったことがあったと、話していらっしゃいました。花道も近くて、本当にそんなことが起こっても、ちっとも不思議じゃないくらい。
この後、二人は落とし物をして、次郎作は石川五右衛門、与四郎は真柴久吉が身をやつしていたと知れます。この辺は、古い演目ですので『太閤記』の知識が必要です。
それでもそんなこと知らなくても、十分楽しめてくすりと笑えちゃう、そんな演目でした。
気になったのは、言葉です。実際に歌舞伎の台本を読んだことがあるから分かるのですが、言葉のところどころが現代風になっていたような…。そんな気がしました。そこは古いままでいて欲しかったけど、それじゃお客様が楽しめないんだろうなあ。いえいえ、十分江戸の雰囲気満載でしたよ。


10分の休憩を挟んで、今度は襲名口上です。
中村歌昇改め三代目中村又五郎さんと、中村種之助改め四代目中村歌昇さんの口上でした。
ご挨拶は皆さん一言ずつあって、並び順は右から中村芝雀さん、中村種之助さん、中村錦之助さん、そして吉右衛門様、中村又五郎さん、中村歌昇さん、中村歌六さんでした。
吉右衛門様が、まずご挨拶なさったのですが、吉右衛門様、思ったほどご挨拶は得意ではないみたい…。と、ちょっとしょんぼり(苦笑)。それでもくだけた雰囲気で、皆さんこの金丸座に来たかったとおっしゃる方あり、何度かいらして楽しい思いをしているとおっしゃる方ありと、大変和みのある襲名口上でした。口上っていうから、もっと堅苦しいものかと思っていたら、なんのその。皆さん役者さんの個性が強烈に出ていましたよ(笑)。そして女形の芝雀さんは、普通の所作すら色っぽい…。見ているこちらが、ぽえーっとなってしまうほどに色っぽいのですよ。なるほど、これが本物の女形か、と、思い知らされました。


30分の休憩を挟んで、とうとう『義経千本桜』です。ずっと伏見稲荷の段だと思い込んでいましたが、川連法眼館の場(かわつらほうげんやかたのば)でした。
もともとは人形浄瑠璃のこの作品、三大名作の一つと言われています。みなさんも、名前はお聞きになったことがあるのでは?
義経(吉右衛門様)の忠臣佐藤忠信(中村又五郎さん)に化けた、源九郎狐(中村又五郎さん)を主人公にして、話は進みます。吉野の山奥にある、川連法眼の館には、頼朝から追われた西国へ下る途中の義経たちが匿われています。
ここへ佐藤忠信登場。義経は無事を喜び、伏見稲荷で忠信に預けた、愛する静御前(中村芝雀さん)の様子を尋ねます。ところが忠信は、「それは知らぬこと」と言うのです。それもそのはず、義経が伏見稲荷にいた頃、忠信は郷里の母を偲び、また破傷風にかかって養生していた為、義経に会うのはこれが久しぶりなのです。
静御前のことは知らないという忠信に、義経は激怒。亀井六郎(中村歌昇さん)と、駿河次郎(中村隼人さん)に、忠信を詮議するよう申し付けます。するとそこへ、静御前と供の忠信がやって来たとの知らせが…。
静御前は忠信を目にして、抜け駆けを窘めます。ですが忠信は戸惑うばかり。ここへ亀井が戻り、静御前の供をしていた忠信が見当たらないと言うのです。静御前も、目の前の忠信がどこか違うことに気づき、これまでの道中でも度々忠信を見失ったと話します。ところが、初音の鼓を打ち鳴らすと必ず姿を現し、その音色に聞き入っていたと。
忠信の真偽を確かめるため、静御前は初音の鼓を鳴らします。するとどこからか(階段がひっくり返って出て来る仕掛けだったんですよ! てっきり花道から来るのだと思っていたら!)忠信が現れます。義経から預かった刀で、静御前は忠信に切り掛かりますが、忠信は自らの素性を語り始めます。
実はこの忠信、初音の鼓にされた狐夫婦の子。この初音の鼓は、桓武天皇の時代に雨乞いの為に作られたが、その際大和に棲む千年の寿命を持つ雌狐と雄狐の生皮が使われているのだとか。
静御前が驚いていると、忠信は本来の姿、源九郎狐の姿になります。源九郎狐は、これまで鼓が朝廷に献上されていた為近づけず、周りから親不孝者よと蔑まれていたと話します。その後鼓が義経に下賜されたことを知り、孝行がしたい故に忠信に姿を変え、静御前と鼓を守って来たのだと。だが、本物の忠信が現れたからには、立ち去らなければなりません。
この様子を奥で聞いていた義経は、源九郎狐の孝行心を哀れみ、呼び戻すよう命じます。ところが、もう鼓は鳴らなくなってしまったのです。義経も義朝を討たれ、母常盤に別れ、兄頼朝に追われる身。自分と源九郎狐の姿を重ね合わせて嘆きます。
ここへ源九郎狐、登場。義経から初音の鼓をもらうと、喜んで、義経を狙っている山僧たちが近づいていることを知らせます。狐の法力でもって、源九郎狐は山僧たちを翻弄し、退治するのでした。
……と、まあこういう長いお話ですが、何がすごいって、又五郎さんの演技です。最初の(本物の)忠信の時は威風堂々と、そして源九郎狐のときは軽やかにあちらを動き、こちらを動きと、大変な演技を見せてくれます。義経や静御前がほとんど動かない役所であるだけに、その軽やかさは際立つというか、ひときわ目を引きます。


……なのに私、やっぱり吉右衛門様にうっとりしておりまして、何度も「きゃ、目が合っちゃう」とか勘違いをしながら(笑)、舞台に目を戻しておりました。
それでも又五郎さんの演技と、お話に引き込まれ、段々顔が熱くなって来ます。最後の山僧たちが一度にひっくり返るところでは、大喝采でした。
どなたか声のいいお客さんが、何度も「よっ、播磨屋!」(吉右衛門様の屋号です)と、声を掛けます。これって女の声じゃ、ダメなんだよなあ。誰だよ、芝居は女子供の見るものだなんて言う奴は!


舞台が終わって外に出ると、パパンが迎えに来てくれていました。
私の開口一番は、「すごかった!!」です。普段素直な感想を言わない私が、そういう言い方をするのは余程珍しかったらしく、パパンが後々まで喋っておりました、お恥ずかしい。
そして戦利品はこちら。
戦利品。
団扇と(さすが香川県! 香川県は丸亀市のうちわで有名なんですよ)通り札は、お土産品です。中央はパンフレット、左端は切手シートで、右端はご当地フォルムカードです。本当はフォルムカード、何枚か買って姫に送りたかったのですが、書くところなかったし。宝塚だと、その場で書いて消印押して送ってくれる、なんてサービスがあるのに残念でした。
でも、書いたとしても意味不明だったろうなあ~。軽くトランス状態入ってましたもの。ついったでも、フツーにTLで「これから行くよ!」とつぶやき、閣下にもつぶやき、友人たちにもつぶやく始末。はしゃぎ過ぎっつかしつこいねん(反省)。なので終わった後は、控えめに閣下とTLだけにつぶやいておきました。それでも控えてなかったんだろうなあ。ははは、乗りやすい性格ですみません。


長文のお付き合い、ありがとうございました。
このちょっとした解説だけでも、歌舞伎に対する入り口になってくれると、ellisは同士を得た気分です(笑)。
今度は南座へ行かなければ!! 夢はでっかく、ですよ!
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